フォートワース:過去2レースを振り返る

テキサスでは過去にも素晴らしいレースが展開されてきた

Bonhomme in 2015

Red Bull Air Race World Championship 2018シーズン最終戦の舞台となるテキサス・モーター・スピードウェイでは、過去にも熱戦が繰り広げられてきた。フォートワースで記録された2レースを振り返ってみよう。

フォートワースは、Red Bull Air Race World Championships 2014シーズンと2015シーズンにレースカレンダーに組み込まれた。2014シーズンは第6戦、2015シーズンは最終戦直前の第7戦として開催された熱い戦いを振り返っていく。

2014シーズン
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2014シーズンはテキサスへ向かう段階で、43ポイントでチャンピオンシップをリードするハンネス・アルヒを、41ポイントのポール・ボノムと35ポイントのナイジェル・ラムが追いかける展開だったため、あらゆる可能性が考えられた。迎えた決勝レース日はラムとボノムがトップ12(当時のマスタークラス参戦パイロットは12名)で激突。ボノムが勝利したが、ラムはラッキールーザーとして次のラウンドに進出した。

アルヒもラウンド・オブ・8へ駒を進めたが、カービー・チャンブリスとマイケル・グーリアンは初戦で敗退した。

ボノムとアルヒはラウンド・オブ・8でタイムを伸ばせずここで敗退。ファイナル4にはニコラス・イワノフ、ナイジェル・ラム、ピート・マクロード、マティアス・ドルダラーが残った。

ファイナル4はドルダラーが1番手を担い、この日の彼が記録した中で最も遅い55.208秒を記録。2番手でレーストラックに登場したラムはドルダラーを1秒近く上回るタイムを記録した。

3番手のイワノフは、前戦アスコットで表彰台を獲得した自信と共にフライトに臨んだ。週末を通して好タイムを連発していたイワノフは、最後も圧巻のタイムを叩き出し、54.118秒でフィニッシュゲートを通過。ピート・マクロードのフライトが残っていたが、イワノフの勝利は確実かと思われた。そのマクロードもそつのないフライトを見せたが、イワノフのタイムには0.5秒以上も届かず3位に後退した。

この結果、タイトル争いは混迷の度合いを深め、45ポイントで総合首位に立つポール・ボノムを、44ポイントで並ぶラムとアルヒが追う展開となった。フォートワースでの初レースは、接戦のシーズンフィナーレを用意することになった。

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2015シーズン

第7戦フォートワースは、パイロット2名による一騎討ちの様相を呈した。マット・ホールは前戦シュピールベルクでキャリア初優勝を記録し、総合2位につけていた。ホールは50ポイントを獲得していたが、その上に立っていたのが、55ポイントのポール・ボノムだった。またも先の読めない展開となっていた。

決勝レース日はボノムとハンネス・アルヒがラウンド・オブ・14で対戦し、ホールはラムと対戦した。

ボノムはアルヒに快勝してラウンド・オブ・8進出を決めたが、ホールはラムに敗退。最終的に敗者最速(ファステストルーザー)となったが、それまでは不安を抱えたまま待たなければならなかった。

ラウンド・オブ・8では、ボノムはピート・マクロードと、ホールは予選最速を記録していたマティアス・ドルダラーと対戦。マクロードがオーバーGでDNFとなったため、ボノムは労せずしてファイナル4へ進出した。一方、ホールはドルダラーに0.360秒差で辛勝し、ファイナル4へ望みをつなげた。

ボノムとホールに次いでファイナル4へ進出したのはマルティン・ソンカと室屋義秀だった。最初にフライトしたソンカはパイロンヒットを記録し、さらにはペナルティも科せられ1分2秒900に終わった。2番手のボノムは最後にとっておきのパフォーマンスを披露し、55秒285を叩き出した。

3番手でフライトした室屋もソンカ同様パイロンヒットを記録。室屋はソンカのタイムこそ上回ったが、ボノムのタイムには並べなかった。4番手のホールが優勝するにはボノムのタイムを上回るしかなかったが、それは叶わず、0.767秒差で2位に甘んじた。

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このスリリングなレースを制したボノムは2位ホールに8ポイント差をつけて最終戦ラスベガスに臨むことになった。

 

■Information

2018シーズンの最終戦 フォートワース(米国)は、11月17日、18日に開催。