ベン・マーフィーがマスタークラスに昇格

英国人パイロットが2018シーズンから最上位カテゴリーに昇格する

Murphy focused on the Master Class

英国空軍のエアロバティックチーム、レッドアローズを率いた経験を持つ英国人パイロットのベン・マーフィーが、Red Bull Air Race World Championship 2018シーズンからマスタークラスパイロットへ昇格することが決定した。2シーズンに渡りチャレンジャークラスで経験を積んできたマーフィーは、シーズン総合トップ3フィニッシャー(6名)やワールドチャンピオン(3名)を含む、世界を代表するエリートパイロットたちがひしめく最上位カテゴリーに挑むことになる。

2018年2月にアブダビからスタートする2018シーズンのマスタークラスに参戦するパイロット14名の多くは、2017シーズンを通じて活躍した猛者たちだ。その中で最強クラスとしてひときわ大きな注目を集めるのは、2017シーズンに最終戦までタイトル争いを演じたパイロット4名だ。悲願のワールドチャンピオンを獲得した室屋義秀(日本)、総合2位のマルティン・ソンカ(チェコ)、総合3位のピート・マクロード(カナダ)、ワールドチャンピオンに2度輝いた経験を持つ総合4位のカービー・チャンブリス(米国)だろう。また、2016シーズンのワールドチャンピオン、マティアス・ドルダラー(ドイツ)も復活を狙っており、総合2位を2度経験しているマット・ホール(オーストラリア)も新しい機体とチームメンバーに慣れてから調子を取り戻している。

しかし、Red Bull Air Race World Championshipの通算最高成績を残している国は英国だ。過去10シーズンのうち4シーズンで英国人パイロットがワールドチャンピオンを獲得している(ポール・ボノム:2009 / 2010 / 2015シーズン & ナイジェル・ラム:2014シーズン)。このレジェンド2名が引退したあと、2017シーズンの英国人ファンはホームヒーロー不在の1年を送ることになったが、2018シーズンはマーフィーが参加するため、彼らはホームヒーローを再び応援できるようになる。

オフシーズンを機体とチームの調整に費やすことになるマーフィーは、2018シーズンに向けて「マスタークラス昇格をとても光栄に思っている。英国のカラーリングをまとった機体に乗り、ポール・ボノムとナイジェル・ラムという偉大な英国人パイロット2名の足跡を辿れることを嬉しく思っている。レジェンドの彼らは自分のインスピレーションの源だ。今回の昇格は、トップパイロットたちと戦い、World Championshipで彼らと同レベルの成功を収めるための大きな一歩になるが、同時に責任重大だ」とコメントしている。また、2015シーズン限りで引退し、現在はRed Bull Air Raceの実況解説を担当しているボノムは「2018シーズンを通じて英国人ファンが応援できるパイロットがいることは素晴らしい。しかし、マスタークラスに慣れるまでは大変だ。表彰台と優勝をたぐり寄せるためには忍耐力が必要になる。しかし、ベンには成功に必要なスキルと経験、サポートが備わっている」と期待を寄せる。

才能あるパイロットにレーススキルを授けるべく2014シーズンからスタートした下位カテゴリーのチャレンジャークラスは、2018シーズンから昇格するマーフィーを含め、これまでにトップレベルのマスタークラスパイロット7名を輩出しており、彼らの斬新な技術的アイディアと上位成績は、Red Bull Air Race World Championshipをさらにエキサイティングで予測不可能なものにしている。ボノムは2018シーズンについて「2017シーズンは、今後のRed Bull Air Raceがどうなるのかを予見させるものだった。圧倒的な力でシーズンを支配したパイロットはひとりもいなかった。2018シーズンも似たような展開になると思うが、非常にハングリーなパイロットがいるのでどうなるかは分からない。開幕戦から第3戦までの間に、誰がシーズンをリードするかが見えてくるはずだ」と予想している。

ベン・マーフィーは、2018年2月2日・3日に開催されるRed Bull Air Race World Championship 2018シーズン開幕戦アブダビ(アブダビは11シーズン連続で開幕戦を担当)でマスタークラスデビューを飾る。

 

■2018シーズン マスタークラスパイロット

クリスチャン・ボルトン(チリ)

ミカエル・ブラジョー(フランス)

カービー・チャンブリス(米国)

マティアス・ドルダラー(ドイツ)

マイケル・グーリアン(米国)

マット・ホール(オーストラリア)

ニコラス・イワノフ(フランス)

ペトル・コプシュタイン(チェコ)

フランソワ・ルボット(フランス)

ピート・マクロード(カナダ)

室屋義秀(日本)

ベン・マーフィー(英国)

マルティン・ソンカ(チェコ)

フアン・ベラルデ(スペイン