ブダペスト:決勝レース後 パイロットリアクション

素晴らしいレース展開となった第4戦を終えたマスタークラスパイロットのコメントを紹介

Surprise podium visit for Chambliss

Red Bull Air Race World Championship 2017シーズン第4戦ブダペストのレーストラックは「ビースト」だった。全パイロットがこのレーストラックの攻略に苦労し、最終的にカービー・チャンブリスが9年ぶりの優勝を獲得するという予想外の結果に終わった。ドナウ川で繰り広げられた熱戦を終えたマスタークラスパイロット14名のコメントを紹介する。

 

1位:カービー・チャンブリス

ブダペストは最高だ。以前にも優勝した経験がある。素晴らしいロケーションだ。チームに感謝したい。ひとりでは成し遂げられなかった。チームには感謝しきれない。興奮している。パウロ(イスコールド。タクティシャン)にオーバーGをするなとキツく言われたので修正した。そこが上手くいった。シャンパンの味を忘れかけていた。勝ち続けることは簡単だが、勝てない状況が続いている中で勝つのは簡単ではない。

 

2位:ピート・マクロード

2位という結果には興奮を覚えている。今日はスピードを披露することができた。以前も言ったが、変化は偶然起きるものではない。今シーズンも必要だと判断した変更を機体に加えている。Red Bull Air Raceはパイロットと機体のコンビネーションが重要だ。最速の人間に遅い馬を与えてもレースは勝てない。カービー(チャンブリス)には祝福の言葉を贈りたい。ブダペストではポジティブな結果が得られた。

 

3位:室屋義秀

金曜日のフリープラクティスはかなりバンピーで、フライトがかなり難しかったですが、今日は楽しめました。今日の結果には100%満足しています。どのフライトも内容が安定していましたし、プラン通りでした。カービー(チャンブリス)とピート(マクロード)は非常にアグレッシブなフライトをしていたので、追いつくのは不可能でした。チームとしても今日の結果には満足しています。

 

4位:マルティン・ソンカ

今日は非常に残念な結果に終わってしまった。第3戦千葉と同じようなミスを犯してしまった。千葉では最速ペースでフライトできていたにも関わらず、自分のミスで3位に沈んでしまったが、今回は4位にまで落ちてしまった。本当に落胆している。結果を受け入れるのが難しい。今はポジティブに考えることができない。ミスがなければ、ワールドチャンピオン争いでヨシ(室屋義秀)に9ポイント差を付けることができていたはずだが、逆に単独2位に沈んでしまった。あとで落ち着いてレースを振り返れば、何かポジティブなものが見つかるかもしれない。

 

5位:ペトル・コプシュタイン

常に客観的に考えるようにしているが、今日のペナルティは誤審だったと思う。機体はゲート前で沈んでいなかった。自分たちがファイナル4へ進出すべきだったと思う。しかし、結果を受け入れて次に活かしたい。タイムはパーフェクトだったが結果は結果なので、素直に受け入れて第5戦カザンに活かすつもりだ。パフォーマンスには満足している。ラウンド・オブ・8ではカービー(チャンブリス)よりも速いフライトが披露できた。ファイナル4に進出していたらもう少し内容を修正できていたはずだが、残念ながらそのチャンスを得られなかった。しかし、全体的には満足している。

 

6位:ミカエル・ブラジョー

ラウンド・オブ・8に進出できて最高だ。自分たちにとっては優勝に等しい。今シーズンはファイナル4進出を最終目標に据えているが、チームは正しい方向に進んでいる。目標に向かって進んでいることが改めて理解できたので、これからもハードワークを続けたい。ブダペストは天候が不安定だったのでチャレンジだった。戦術を常に変更する必要があったが、最終的に良いラインを見つけることができた。チームはハッピーだ。

 

7位:ニコラス・イワノフ

ラウンド・オブ・8では機体のフィーリングが良くなかった。風の影響があったのかもしれない。機体の高度を維持するのが難しく、厳しいフライトになってしまった。強風がレースを難しくしていた。常に風と戦わなければならず、それがペナルティに結びついてしまった。もっと良いパフォーマンスができるはずなので、安定したフライトができるように機体に変更を加える必要を感じている。次のレースに向けて自信はある。

 

8位:マット・ホール

今はオーバーGが厄介な問題になっている。オーバーGにならない設定を見出すには何千回もバーチカルターンをこなさなければならない。ヨシ(室屋義秀)に勝つためにアグレッシブなフライトをしようとしたが、レーストラックを学習しきれなかった。機体に慣れながらレーストラックも攻略するのは至難の業だ。しかしオーバーGはわずかだったので、そこまで心配していない。Red Bull Air Raceではレーストラックの状態が常に変化するので、瞬時の判断力が問われる。これがこのスポーツにスリルを加えている。だが、そのような判断力は経験を積まなければ培われない。

 

9位:フアン・ベラルデ

土曜日にオーバーGを記録してしまったことを踏まえると、今日の結果には満足だ。予選開始までに計6分ほどしかフライトできなかったので、しっかりとプランを立てておく必要があった。今日はゲート7でミスをして約1秒失ってしまい、レース終了となったが、敗者最速に近いタイムが記録できた。また、今日は楽しんでフライトできた。プレッシャーがかかる中で集中力を切らせなかった。結果は9位だがポイントは獲得できた。楽しめたことが最大の収穫だ。

 

10位:フランソワ・ルボット

新機体のパフォーマンスについてコメントするには時期尚早だと思う。ブダペストが新機体での初レースになったが、このレーストラックは機体のパフォーマンスを判断するのには向いていない。しかし、他のパイロットとのタイム差が開かなかったので満足している。第5戦カザンまでは大半の時間が輸送に費やされる予定なので、機体を調整する時間はほとんどないだろう。

 

11位:クリスチャン・ボルトン

ブダペストでは何が起きるか分からないが、それがブダペストの良さでもある。今日のレーストラックは昨日とは完全に異なっていた。高速のレーストラックでオーバーGが数多く記録されていた。オーバーGが勝負の分かれ目になっていた。他のチームに追いつくために常日頃から機体に調整を加えている。ブダペストでは補助翼のフェンスを新しくしたが、これが上手く機能したのでハッピーだ。

 

12位:マイケル・グーリアン

今日は優勝を狙っていたので、ラウンド・オブ・8に進出するだけで満足するつもりはなかった。今日はトップレベルのフライトを3本披露する予定だった。ニコラス(イワノフ)だけではなく、全員に勝利する気持ちでいた。しかし、自分では11.999Gのつもりだったが12Gをオーバーしてしまった。おそらくブダペストの理想的なラインはひとつしか存在しないが、どのラインを取るにしてもバーチカルターンが重要になる。ここが敗戦した理由だ。最速タイムを記録できていた可能性があったので落胆しているが、カザンに向けてプランに変更を加える可能性は低い。優勝を目指すなら、オーバーGのリスクを負わなければならない。

 

13位:マティアス・ドルダラー

何が起きたのか分からない。自分たちの週末ではなかった。今日の結果を早く忘れて次のレースに集中したい。今シーズンの自分に何が起きているのか理解できていない。どうやら自分のシーズンではなさそうだ。モチベーションを保つのが難しく、気合いが入れにくい。ブダペストはコンディションが目まぐるしく変わっていたが、どのパイロットも同じ条件だ。それを言い訳にすることはできない。

 

14位:ピーター・ポドランセック

良いフライトができたはずなので非常に落胆している。着陸装置のカバーが緩んでしまった。時速370km/hで飛べば、その緩みがかなりの振動を生み出す。フライト中は機体から来ているのか、エンジンから来ているのか分からなかった。着陸してカバーが原因だということが判明したが、修正する時間がなかった。フライトができなかったのは残念だ。自分たちの週末ではなかった。