残り3戦で巻き返しを狙うソンカ

チェコが誇るトップパイロットは復調できるのか?

Sonka on the podium

Red Bull Air Race World Championshipが2014年に再開して以来、マルティン・ソンカは注目株であり続けてきた。この年にフル参戦2シーズン目を迎えていた彼は成長ぶりを見せ、最終戦シュピールベルクで初の表彰台フィニッシュを記録した。

これを足がかりに、ソンカは2015シーズンも順調に成長し、2016シーズン開幕前には有力チャンピオン候補のひとりに数えられるようになった。しかし、残念ながら2016シーズンは期待外れの内容に終わり、ワールドチャンピオンをマティアス・ドルダラーに譲った。同シーズン最終戦ラスベガスを終えたソンカは「このシーズンは考えられる全てのペナルティを受けてしまった。気持ちを切り替えて2017シーズンに集中する必要がある」と落胆した様子で語っていた。

そしてその言葉通り、ソンカは2017シーズン開幕戦アブダビのレーストラックを圧倒してキャリア初優勝を達成。ファイナル4では2位以下に1秒以上の大差をつけていた。ワールドチャンピオン獲得を狙っているソンカにとって、この結果は必要なものだった。

大きな自信と共に第2戦サンディエゴに臨んだソンカはここでも好調だったが、ラウンド・オブ・8でのちに優勝する室屋義秀に破れ、ファイナル4進出を逃した。ソンカがラウンド・オブ・8で記録したタイムは全体で3番目のタイムだったが、最終結果は5位に終わった。レースを終えたソンカは明らかに落胆しており、「速さが足りなかった。ファイナル4に進出できず少しがっかりしている。単純にあと一歩が及ばなかった」とコメントを残した。

続く第3戦千葉のソンカは、予選までの全セッションでトップ3圏内に入る速さを見せ、日曜の決勝レース日もミカエル・ブラジョーとマイケル・グーリアンを撃破してファイナル4へ駒を進めた。しかし、ファイナル4でゲート通過時の高度不正により2秒ペナルティを受けてしまい、3位に終わってしまった。このペナルティがなければ、ソンカは0.775秒差で優勝していた。

この不運な流れは第4戦ブダペストでも続いた。ソンカはファイナル4で最速タイムを記録したものの、ゲート通過姿勢がわずかに傾き過ぎてしまい再びペナルティを受けてしまった。このペナルティがなければ、彼は0.933秒差で優勝していたはずだった。ブダペストの決勝レース後、ソンカは「千葉と同じミスを犯してしまい、非常に落胆している。千葉は最速の機体を持ちながら自分のミスで3位に沈み、今回もファイナル4で最速タイムを記録しながら4位に沈んでしまった。本当に落胆している。受け入れがたい結果だ」と振り返った。

そして迎えた第5戦カザン。ソンカはラウンド・オブ・14でいきなり破れ、わずか2ポイントを上乗せするだけで終わった。この結果、ソンカは室屋義秀と共に総合2位に立つことになった。これまでの5戦で39ポイントを獲得している2人と首位カービー・チャンブリスとの差は2ポイントだ。カザンでの決勝レース後、ソンカは「本来なら今頃は十分なリードを持って総合首位に立っていたはずだが、一連のペナルティのせいで2位に留まっている。この現状を受け止めつつ、ポジティブな部分を見出したい。もちろん、結果には満足していない。次のレースではもっと良い結果を目指す」と語った。

2017シーズンはまだ3戦を残しているため、ソンカと彼のチームが総合首位を奪還してワールドチャンピオンを獲得する可能性は十分にあるが、好調なライバルたちとの激しい戦いが待ち受けている。チャンブリスはブダペストとカザンで2連勝を飾っており、2戦連続で2位を獲得したピート・マクロードもソンカにわずか1点差まで迫っている。

ソンカは初フライトとなる第6戦ポルト(9月2日・3日開催)のレーストラックに向けて集中を高めていくだろう。ソンカはここで表彰台復帰を目指すはずだ。そしてそのあとは、ラウジッツとインディアナポリスのラスト2戦が待っている。Red Bull Air Race World Championship 2017シーズンのワールドチャンピオンの行方はまだ分からない。

 

 

■Information

チャンピオンシップ争いをリードするのは誰か!? 第6戦ポルトは9月2日、3日に開催。Red Bull TVによるライブストリーミングはこちら>>