第2戦カンヌ:決勝レース結果 & パイロットリアクション

2018シーズン第2戦をマスタークラスパイロット14名が振り返る

Matt Hall Racing celebrate

Red Bull Air Race World Championshipのフランスデビューとなった2018シーズン第2戦カンヌは、マット・ホールとマティアス・ドルダラーが素晴らしいフライトを見せた。2016シーズンの再現かと思えたが、今回はホールに軍配が上がった。マスタークラスパイロット14名の決勝レース後のコメントを紹介する。

 

1位:マット・ホール

良い気分だ。ファイナル4は厳しいレースになったが、ファイナル4はいつもそうだ。誰が表彰台に上ってもおかしくない。今日は、6人のパイロットに表彰台に登れる可能性があったと思う。その中の4人がフライトしたので誰が勝ってもおかしくなかった。自分とマティアス(ドルダラー)の差を見れば分かる通り、コンマ数秒が勝負を決める。トレーニングフライトの1本目から機体のセットアップが良好なことは理解していた。2017シーズン終盤の自分たちに立ち返り、慣れながらゆっくりと調子を上げていった。金曜日と土曜日のタイムが今日ほど速くなかったのはこれが理由だ。新しいセットアップに慣れる必要があった。

 

2位:マティアス・ドルダラー

2位という結果には大いに満足している。もちろん、優勝できれば嬉しかったが、僅差で逃した。週末を通じて、安定したフライトを続けながらタイムを伸ばせていた。機体の改良もチームワークもすべて上手くいった。支えてくれた全員に改めて感謝したい。アブダビとカンヌの違いは、アブダビほどアグレッシブな姿勢を取らなかったところだ。カンヌでは、安定したフライトを続けてファイナル4に進出することが重要だった。

 

3位:マイケル・グーリアン

フリープラクティスでは苦しんだが、パブロがラインを研究してくれたので少子を上げることができた。予選は全てが上手く噛み合い、ラウンド・オブ・14も上手くいった。ラウンド・オブ・8とファイナル4もそれまでと大きく異なるとは感じなかったが、リズムを少し失っていたのかもしれない。カンヌのレーストラックはリズムを失えばタイムが落ちる。しかし、自分とチームのパフォーマンス全体には満足している。

 

4位:室屋義秀

開幕戦に続きファイナル4に進出できたのは良かったと思います。ファイナル4は風向きが少し違いました。表彰台を逃してしまったのは残念ですね。チャンピオンシップでの5ポイント差はゼロに等しいので、次の千葉で総合首位に立ちたいと思います。千葉のレースを楽しみにしています。ホームレースなので機体を早めに用意して、テストを重ねることができます。新しいパーツをまだ試せていないので、千葉では試す時間が得られるはずです。最高のレースになると思います。

 

5位:ミカエル・ブラジョー

ラウンド・オブ・8でヨシ(室屋義秀)と対戦したのは厳しかったが、レースウィーク全体のパフォーマンスには満足している。フリープラクティスでは常にタイムを伸ばせていた。また、予選、ラウンド・オブ・14、ラウンド・オブ・8と安定したフライトで好タイムを出せたので、本当にハッピーだ。大きな結果を出せる方向に進めていると思う。

 

6位:フアン・ベラルデ

パフォーマンスには満足しているが、6位という結果には満足していない。スピードは出せていたが、バーチカルターンのタイミングが早すぎてペナルティを受けてしまった。しかし、タイムは57.7秒台だったので、表彰台レベルのフライトだった。そういう意味ではチームとパフォーマンスに満足している。カンヌのレーストラックはパイロットへの要求が多いテクニカルなトラックなので、スムーズなフライトで機体のエナジーを失わないようにする必要があるが、同時にバーチカルターンでは攻めなければならない。自分はこのようなタイプのレーストラックが好きなので、フライトを楽しめた。

 

7位:ピート・マクロード

自分のせいだ。ゲート4でメンタル、集中力のミスをしてしまったのが敗退の原因だ。通過した瞬間にロールのタイミングが早いと思ったので、ペナルティを覚悟した。そしてそのあとに一番やってはいけないミスをしてしまい、一気に集中力を失ってしまった。最悪だった。レーストラックに問題はなかった。自分のミスだ。高速フライトなので、ほんのコンマ数秒でも機体をコントロールできなければそれで終わりだ。集中力を失った瞬間、連鎖反応的に望んでいないことが起きてしまう。今日はそれを許してしまった。

 

8位:マルティン・ソンカ

非常に残念だ。また技術的な問題でレースの結果が決まってしまった。今回はRPMだった。どうやら、RPMの最大値を2秒長く記録してしまったようだ。機体のオートマティックシステムがスタートゲートで正常に反応しなかったことが原因で、RPM最大値でのフライトが4秒になってしまった。RPM最大値でのフライトは最長2秒と決められている。解決しなければならない技術的な問題を抱えているので、第3戦に向けてフライトする時間はないだろう。自分は5歳から飛行機に関わっているので、こういう問題が付きものだということは知っている。気分は良くないが、感情に振り回される代わりに、どうやって修正できるのかについて考えている。

 

9位:ペトル・コプシュタイン

パーフェクトな空燃比が見出せなかった。期待していたスピードが出なかった。大きなミスはしなかったと思うが、バーチカルターンが少しソフトだったかもしれない。あそこでタイムを失ったのだろう。フアン(ベラルデ)には祝福の言葉をかけたい。自分たちもレース毎に成長できている。

 

10位:ベン・マーフィー

アブダビは素晴らしいレースになったが、今回は少し厳しいレースになった。機体がいくつかの問題を抱えていた。それらに振り回されないようにしていたが、状況を難しくしていたのは確かだ。予選でペナルティを受けていたこととマイク(グーリアン)の上を行くのは簡単ではないことを踏まえて、ラウンド・オブ・14は予選の内容を忘れて、クリーンなフライトをすることだけを意識していた。結果的にクリーンなフライトができたので満足している。予選があのような内容だったことを考えると、良い形でレースを終えられたと思う。最大の収穫は、チームとしてのパフォーマンスだ。問題にチームとして上手く対処できた。アブダビもカンヌも素晴らしいロケーションだ。ビーチ沿いに何万人もの観客が集まってくれたカンヌは最高のコンディションだった。

 

11位:フランソワ・ルボット

ホームレースかどうか関係なく、ラウンド・オブ・14で敗退するのはストレスが溜まる。もちろん、友人たちの前でフライトできたのは嬉しかった。彼らには、自分がベストを尽くしたことを伝えたい。次はもっと良い内容を見せられるだろう。目標は明確に見えているので、自分がやるべきことをやっていくだけだ。やるべきことは沢山あるが、次は千葉なので、機体に触れる時間が少ない。そういう意味では次も状況はあまり変わらないが、内容は良くなるはずだ。

 

12位:カービー・チャンブリス

ペナルティを受けていなくても、マルティン(ソンカ)に負けていただろう。自分の中では素晴らしいフライトだと感じていたが、レーストラックにスピードを落とされてしまった。あそこまでタイムが落ちるとは思っていなかったので非常に残念だ。上を目指しているチームにとっては大きな後退になってしまった。自分のミスだ。チームの準備は万全で、機体も素晴らしかった。クリーンなフライトをする必要がある。

 

13位:クリスチャン・ボルトン

もちろん、ハッピーではない。ペナルティを受けてしまったが、理由が分からないので見直す必要がある。今週は奇妙な部分が数多くあり、上手くいかなかった。ペナルティを除外したタイムは59秒台だったが、それでもミカ(ブラジョー)に勝つことはできない。ペナルティを見直したい。カンヌのレーストラックはアブダビとは異なり、コンパクトでビッグターンが多い。ゲート3からゲート6までを攻略する必要がある。ラインを正確になぞれなければ、1.5秒は失ってしまう。

 

14位:ニコラス・イワノフ

ペナルティには驚いた。コックピットからは確認できなかったので、ビデオを見直す必要がある。もちろん、結果には落胆している。機体に多くの問題を抱えていたので、非常に厳しいレースウィークになった。言い訳はしたくないが、機体の問題のせいでレースに向けて正しい準備をするのが難しかった。コックピットの中は問題なかった。上手くフライトできる自信があった。しかし、エンジンに問題があったのでトレーニングを十分にできなかった。大勢のファンを見ることができたのは嬉しかった。来シーズンもここでレースできれば、雰囲気はさらに良くなるだろう。カンヌでの開催実現に力を貸してくれた全員に感謝したい。

 

2018シーズン 第2戦カンヌ:ファイナル4結果

 

2018シーズン 第2戦カンヌ:マスタークラス最終結果

 

2018シーズン ワールドチャンピオンシップ順位

 

◾️Information

第3戦千葉は5月26日、27日に開催。観戦チケットが現在発売中。詳細は特設サイト http://rbar.jp でご確認ください。