Lycoming製エンジン: エアレースを支えるパワーの源

2014シーズンは全機体にレース用にチューニングされた同型のLycoming製エンジンの搭載が義務づけられた。この結果、各機の性能が互角となり面白いレース展開となった。以下にその理由を説明する。

Lycoming製エンジン

2014シーズンでは、12のチームが同型のエンジンを搭載することが義務づけられたため、エンジン性能よりも、戦術やパイロットのスキル、空気力学への比重が大きくなった。こうしてエンジンパワーが均一化されたRed Bull Air Raceの戦いには、完全に新しい次元が加わることになった。

 

2015シーズンも同様のルールが適用され、マスタークラスの14機はすべてレース用にチューニングされたLycoming Thunderbolt AEIO-540-EXPを搭載する。このエンジンはRed Bull Air Raceのレギュレーションに合わせて調整され、LycomingのAdvanced Technology Centerで組み上げられた。

エンジンは機体に搭載される前に厳しいテストを通過しなければならず、各エンジンの気流、燃料流量、温度、馬力など、様々なパラメーターのテスト・分析が行われる。すべてのテストは工場の基準に沿って行われ、最大出力時でも問題がないか、また安定したパワーを出力するかが確認される。

安定性・安全性・性能

性能、及び安定性のテストを通過したエンジンを搭載することは、すべてのパイロットが同じパワーの機体でシーズンをスタートすることを意味する。そしてルールとレギュレーションによって定められたパワフルな同型のエンジンとプロペラの使用は、レースの技術的な部分への見方を変えることになった。

パイロットとテクニシャンたちは同型エンジンの導入によって、これまでよりも機体の空気力学やパイロットのスキル・能力に力を入れるようになった。そしてRed Bull Air Raceのファンは、素晴らしいパイロットたちが高性能の同型エンジンを駆使しながら、厳しいがフェアな環境で戦う姿が楽しめるようになった。