機体を勝利へ導くピーター・ベゼネイ

ピーター・ベゼネイをRed Bull Air Raceの師とするならば、今の弟子は彼の搭乗機体Corvus Racerになる。最新機であるこのCorvus Racerを勝利に導けるのは、Red Bull Air Raceの生みの親であるベテランの彼以外いない。

The Corvus performing

過去すべてのRed Bull Air Raceに参戦してきたピーター・ベゼネイは、計10シーズンで2人乗りのExtra 300LからEdge 540に至る6機体を乗りこなしているため、勝てる機体には何が必要なのかを熟知している。

そのベゼネイは2010シーズンからCorvus Racerを導入し、同シーズンの最終3レースで実戦投入を試みた。Corvus Racerはベゼネイの地元ハンガリーでRed Bull Air Race専用機として開発されたこの機体を2014シーズンも採用しているベゼネイだが、ここまでは思ったような結果が出ていない。

Corvus Racerはまだ若い機体であり、他のモータースポーツと同様、新型を優勝争いできる状態に仕上げるまでには時間がかかる。しかし、今シーズンのCorvus Racerは真の実力を徐々に発揮し始めているようで、ベゼネイは、「今は優勝を狙える段階にはない。だが、性能は優秀でフォルムも素晴らしく、快適にフライトできる機体だ」と説明した。

ベゼネイは改良を加えれば、Corvus Racerは勝てる機体に仕上がると自信を見せているが、残念ながらその改良に取りかかる時間はしばらく取れないようで、実際に改良に取りかかるのは第3戦ロヴィニを終えた5月末からになるようだ。アブダビではエンジンに問題があったと振り返ったベゼネイは改良の遅れの原因について次のように言及した。「千葉では古いエンジンを組み込むことになるので、他の部分の調整はできない」

しかし、ベゼネイとチームはどこを改良すべきかについては既に把握しているようで、本人は、「翼がやや薄いので、大きなターンでは翼に負担がかかってしまうので、ハードなプルができない。これは垂直ターンの時に顕著だ。翼が原因で自分が望むようなタイトなラインが取れない」と指摘した。

尚、タイムロスの原因であるその翼を調整したいというベゼネイだが、具体的にどのような改良を行うかについては硬く口を閉ざした。「いくつかプランはある。だが、千葉とロヴィニでは大規模な改良は行わない。今の段階で言えるのは、パフォーマンスの向上を目指しているということだけだ。ブダペストまでに周りを驚かせることができればと思っている」