Red Bull Air Race x Red Arrows

英国最高峰のパイロットたちが一堂に会したスペシャル企画をレポート

The Red Bull Air Race and the Red Arrows

Red Bull Air Raceのパイロット、ナイジェル・ラムとベン・マーフィーが世界的に有名な英国空軍のエアロバティックチーム、Red Arrowsとランデブーをしたら? それは英国最高峰のパイロットが一堂に会することを意味する。

 

8月13日・14日に英国・アスコットで開催されるRed Bull Air Race World Championship(アスコットでの開催は3シーズン連続となる)に向けて、英国人パイロットのナイジェル・ラムとベン・マーフィーの両名がスペシャル企画に参加した。彼らはリンカーンシャー・スキャンプトンに位置する英国空軍基地を訪れ、英国空軍所属のエアロバティックチーム、Red Arrowsとの共演を果たしたのだ。ひと言で言えば、それはトップパイロットたちの夢の競演だった。

今回の企画は、今シーズンからRed Bull Air Raceのチャンレンジャークラスを戦うマーフィーにとっては慣れ親しんだ故郷への再訪となった。マーフィーは英国空軍所属パイロットとして部隊長とRed Arrowsのチームリーダーを務めた経験を持つ。一方、マスタークラスを戦うラムもジェット戦闘機とヘリコプターのパイロットとしてローデシア(現ジンバブエ)空軍に所属していた経験を持つ。ラムはその後英国へ移住すると、Red Bull Air Raceに参加。Breitling Racingに所属してこれまでに9シーズンを戦い、2014シーズンにはワールドチャンピオンを獲得している。

英国空軍基地を訪れた2人は、隊長機Red 1を操縦する現チームリーダーのデイビッド・モンテネグロなどを含めたRed Arrowsのメンバーたちと交流を持った。

退役から5年ぶりに基地へ舞い戻ったマーフィーは次のように感想を述べている。「スキャンプトンに戻れたのは嬉しかった。以前住んでいた家を見るような気持ちだった。家具は違うが、家自体は何も変わっていない、そんな感じだったよ! 私が所属していた頃から残っているパイロットはモンテネグロだけだったが、チームスピリットは何も変わっていなかった。また同じ経験ができて嬉しかった」

2人はRed Arrowsのパイロットたちと、世界を舞台に戦うために必要なチームワークや努力に関する意見を交換し、更には高精度なフライトを誇るRed Arrowsの制式機体Hawk T1と、アスコットで自分たちが操縦する機体の差についても話し合った。

また、Red Arrowsのパイロットたちにとっても、Red Bull Air Raceを戦う機体を間近で確認し、英国空軍とRed Bull Air Raceにおけるエンジニアの努力について話し合うことができるまたとないチャンスになった。

交流を持ったあと、パイロットたちは機体に乗り込むことになった。ラムは当日に予定されていたRed Arrowsの練習飛行でHawk T1(最高速度マッハ1.2)に同乗するチャンスに恵まれ、モンテネグロもマーフィーとラムの機体に乗り込み、最大10Gまで増加するRed Bull Air Raceの強烈なGフォースを体感するチャンスに恵まれた。

マーフィーは次のように感想を述べている。「当然の話だが、Hawk T1の方がスピードは速い。だが、Red Bull Air Raceの機体の方が細かい操縦が可能で、Gフォースも大きい。その意味で、Red Bull Air Raceの機体の方が操縦はシビアだと思う。いずれにせよ、同じ機体に乗り込んでシンプルに空を駆け巡る楽しさを感じられたのは貴重なチャンスだったし、嬉しかった」

2日間に渡った今回の企画では、全員の空への情熱が余すところなく表現された。ラムはMXS-R、マーフィーはExtraに乗り込み、モンテネグロの操縦するHawk T1と共にリンカーンシャーの田園風景の上を駆け巡った。そして、そのハイライトとなったのが、Red Arrowsの全機が3機の脇を固めた編隊飛行だった。世界初となったこのフライトは、2つのスポーツにおける英国人パイロットたちの実力が見事に発揮された素晴らしいシーンを演出した。

モンテネグロは今回の企画について次のように感想を述べている。「Red ArrowsとRed Bull Air Raceには大きな違いがある。Red Arrowsは9機の編隊によるエアロバティックだが、Red Bull Air Raceはダイナミックな機体を駆使した時間との戦いだ。だが、スキャンプトンでのRed ArrowsとRed Bull Air Raceのコラボレーションは、両者の共通点を示していたと思う」

「まず、エアロバティックでもRed Bull Air Raceでも、最高レベルのフライトが求められるという点が挙げられる。また、整備における最高のチームワーク、そしてディテールの細かい準備とトレーニングが必要になるという点も共通している。だが、最大の共通点は、英国の粋を集めた革新的で色鮮やかなパフォーマンスを通じて、国内外のファンにインスピレーションを与えているという点だ」

Red Arrows x Red Bull Air Race

2016 Red Bull Air Race World Championship後半戦の幕開けとなる第5戦アスコットは8月13日・14日に開催される。ベン・マーフィーにとっては初のホームレースとなり、今シーズン限りで引退するナイジェル・ラムにとっては最後のホームレースとなるアスコットのチケットはこちらにて好評発売中。