室屋義秀:ラウジッツを振り返る

日本のエースが逆転タイトルへの望みをつないだ熱戦を振り返る

Yoshi takes the win

2017シーズン前半戦の室屋義秀は、Red Bull Air Race World Championshipにおけるキャリアベストの状態と言えたが、第2戦・第3戦で2連勝を飾ったあと、彼の成績はにわかに下降線を辿り始めた。

室屋はサンディエゴと千葉を連勝し、続く第4戦ブダペストでも3位表彰台を獲得したが、そのあとで流れが変わった。まず、第5戦カザンはラウンド・オブ・14で5秒ペナルティを計上し、ポイント圏外の13位に沈んだ。

そして続く第6戦ポルトも、機体が複数のテクニカルな問題に見舞われ、金曜日のフリープラクティスをキャンセル。貴重なフライトチャンスを失った室屋は土曜日から挽回を見せたものの、結局6位でフィニッシュした。この2戦の結果を受け、一部のコメンテーターはTeam Falkenの不調を指摘したが、このような意見は事実からはほど遠かった。

9月中旬に開催された第7戦ラウジッツはRed Bull Air Race World Championship史上屈指の白熱したレースとなり、室屋はマット・ホールを僅か0.395秒差で下して見事な3勝目を挙げた。この結果、室屋は総合2位に再浮上し、総合首位のマルティン・ソンカに対し4ポイント差まで迫った。

レース後の室屋からは、表彰台の頂点に復帰した喜びが見て取れた。「今回は自分とチームにとって正念場のレースでしたし、このタイミングでの僕の優勝で、ワールドチャンピオン争いがさらに面白くなったと思います」と室屋は語る。「インディアナポリスはさらに重要なレースになるでしょう。ラウジッツで優勝できて、本当に満足しています。最終戦に向けて良い位置につけることができました」

最終戦はマルティン・ソンカに注目が集まると考えている室屋は、平常心でベストを尽くすだけだと考えている。「マルティンは追われる立場ですが、自分たちは追う立場ですので心理的に楽です。インディアナポリスは、マルティンより重圧がかからない状態で臨めるでしょう。追う立場の方が楽しいですし、インディアナポリスも楽しいレースになるでしょう」と室屋は説明する。

ラウジッツの優勝によって室屋の通算優勝回数は4、今シーズンの優勝回数は3に伸びた。また、ラウジッツは彼にとって初めての陸上コースでの勝利になった。今回の優勝がタイトル獲得に向けたターニングポイントになったかという質問に対し、室屋は「水上コースよりも陸上コースの方がやや難しいと思っていましたが、ラウジッツで優勝したことで自信を得られましたし、最終戦に向けて自信は増すばかりです」と回答している。

 

■Information

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