スピードウェイ型レーストラックの特徴

最終戦の舞台テキサス・モーター・スピードウェイには新たなチャレンジが待ち受けている

Chambliss in the Texas track

Red Bull Air Raceのパイロットたちには、それぞれお気に入りのレーストラックがある。水上レーストラックを好むパイロットがいれば、地上レーストラックを好むパイロットがいる。

Red Bull Air Race World Championshipは、地上 / 水上レーストラックがほぼ同数になる場合が多く、2018シーズンは水上が5レース、地上が3レースとなっている。2018シーズンが例年と異なるのは、開幕から5戦連続で水上が続き、ラスト3戦に地上が集中しているという点だ。そして、ラスト3戦のうち2戦がスピードウェイを舞台にしている。

2014シーズンのワールドチャンピオン、ナイジェル・ラムは地上型を好んでいることを公言してきた。本人はその理由を次のように語っている。「より良好でエキサイティングなスピード感が得られる。高度の判断が簡単で、意図したレーシングラインをトレースできているかどうかの判断もしやすい」

一方、水上型は、穏やかで波が立っていない時は特にだが、水面が鏡のようになる。この状態は、高度や距離感の判断を難しくするが、一部のパイロットは、エアゲートと水面の色彩のコントラストがフライトを楽にすると主張している。

地上型の中には、高低差があるレーストラックが存在する。ラムは「高低差の要素が絡んでくると、勘と経験が勝敗を決める要素になってくる。VTM(バーチカルターン・マニューバ)の精度より、才能と自信がより重要になる。とはいえ、地形に振り回されずにVTMをクリアできるのが真のパイロットだ」とラムは語っている。

そして、地上型とスピードウェイ型の違いとなると、また事情が変わってくる。立地環境やグランドスタンドの関係から、スピードウェイ型は "ボウル" の中に配置されることが多い。インディアナポリス・モーター・スピードウェイには23万5千人、テキサス・モーター・スピードウェイには18万1千人収容可能なスタンドが常設されているが、ボウルを取り巻くスタンドがトラックコンディションを変化させる要因になる可能性がある。

レースウィークエンド中に風が強まれば、パイロットはタービュランス(乱気流)を警戒する必要が出てくる。また、気温もタービュランスを起こす一因になる。スピードウェイには複数の地面(アスファルト、芝生、コンクリートなど)が混在しており、それぞれが異なる表面温度を持つ。温められた空気が異なるスピードで上昇すれば、バンピーで荒れたフライトになる。

スピードウェイに設置されるレーストラックは、空間が限られていることからタイトでテクニカルなレイアウトになる場合が多い。2018シーズン最終戦ではこのようなレーストラックの特徴と荒れやすいコンディションを制したパイロットが表彰台に立つことになるだろう。

 

■Information

2018シーズンの最終戦 フォートワース(米国)は、11月17日、18日に開催。