


ウイングレットの導入を考えるグーリアン
「ハンガーに機体を入れてから、短期間でかなりの改良を行ってきた」グーリアンは説明した。
グーリアンのチームはEdge 540 V2の重量を約36kg落とし、カスタムメイドのエンジンカウル、着陸装置、ホイールパンツを導入した。また新しい内装や電気系統、チタン製防火壁、カーボン部品なども導入された他、千葉ではキャノピーもカスタムメイドのV3型に換装される。このような変更を行った上で、グーリアンはウイングレットの追加も考えている。
「今シーズンはどのチームも翼に改良を加えているのは明らかだ。まだ1レースしか終えていないが、マット・ホールはウイングレットを追加して躍進した」
既に今シーズンは改良のために多額の投資をしているグーリアンだが、ウイングレットの追加という更なる投資にも価値を見出しているようだ。「今シーズンはウイングレットのデザインを含め、かなりの金額を投資している」と説明したグーリアンだが、そのウイングレットを実装するかどうかについては口を閉ざし、「ウイングレットの追加は更なる投資になる。次の数レースで様子を見て、開発を続けるかどうか判断したい」と続けた。
今後の予定
グーリアンのチームはシーズン開幕前に機体をアップグレードする必要があると判断したが、グーリアンはEdge 540 V3を導入する代わりに、かつてカービー・チャンブリスが所有していた、2シート用の翼が使用されている改良型Edge 540 V2を導入した。
「機体をアップグレードする必要があることは分かっていたが、V3が組み上がるまでのリードタイムが長すぎた。しかし、この改良型V2はすぐに納品できるということだったので導入した。この機体はエアロバティック用ではなく、レース用機体で、それに伴う様々な改良が加えられていた。また、カービー・チャンブリスがZivkoと懇意にしているということで、Zivkoには色々面倒を見てもらえた」
将来的にはレース仕様のV3の導入を考えているグーリアンだが、導入には時間をかけていきたいようだ。今シーズンV3を導入しなかったのは、開発直後の機体を導入することにいまひとつ納得できなかったからだと言うグーリアンは次のように説明して締めくくった。「ピート・マクロードやカービー・チャンブリス、ハンネス・アルヒはしばらくV3に乗っている。彼らは長い時間をかけて様々な改良を加えてきた。そう考えると、今V3を導入しても彼らのようには飛べない。そう考えると導入が良いアイディアには思えなかった。2017シーズンにはV3で挑みたいと考えているので、今年V3を組み上げ、2016シーズン中に調整し、2017シーズンから実戦投入したい」