インディアナポリス:決勝レース後 パイロットリアクション

1位:マイケル・グーリアン

この週末は、タイトル争いは意識していなかった。子供の頃からファンだったインディ500の会場で、米国人として優勝することだけを考えていた。レース機体から降りてブリックにキスできるなんてまだ信じられない。朝食時にピート(マクロード)と会い、今日はとにかく速く飛ぼうという話をしていた。今日の自分は良いフライトができていたが、ピートが1分4秒台を記録した時はすごいと思った。しかし、最後は2人とも目標をクリアすることができた。全パイロットが最終戦まで全力で戦いたいという気持ちを持っていたが、その通りになる。

 

2位:ピート・マクロード

予定通りに決勝レース日を最後まで戦い、ポイントと表彰台を獲得できたので嬉しい。今シーズンはタフな戦いを強いられていて、もっと良い結果が出せていたレースもあったが、今日結果を出すことができた。タイトル争いに絡めないことが明らかになった瞬間から2019シーズンに向けて準備を進めているが、その中のいくつかのステップがすでに結果に結びついている。

 

6 - 7 10月

インディアナポリス:予選はソンカが首位 室屋は5位

第7戦インディアナポリスもスタンディングスタートが採用されているため、予選でのマスタークラスパイロットは通常の2本連続ではなく、他の全員が1本目を終えるのを待ってから2本目を飛ぶことになったが、マルティン・ソンカは1本目で1分4秒751という素晴らしいタイムを記録し、2位にほぼ0.5秒差をつけて予選首位通過を果たした。

2位には1本目で1分5秒226を記録したフアン・ベラルデが入った。3位にはワールドチャンピオン獲得に燃えるマット・ホール(オーストラリア)が入った。ホールはフリープラクティスでは苦しんでいたが予選で調子を取り戻し、ソンカからは1秒335も遅れたものの、1分6秒086を記録した。

予選のサプライズとなったのが、4位に入ったニコラス・イワノフ(フランス)だった。経験豊かなベテランパイロットはレースを重ねる毎に調子を上げており、シーズン最終盤で完全復活の兆しを見せた。

現ワールドチャンピオンの室屋義秀(日本)は5位で予選を終え、2016シーズンのワールドチャンピオン、マティアス・ドルダラー(ドイツ)が6位に続いた。7位にはピート・マクロードが入った。マクロードはフリープラクティス3で素晴らしいタイムを記録していたが、予選ではそのタイムを再現できなかった。

6 - 7 10月

ソンカ:歴史に名を刻む

過去にこの偉業を達成したパイロットはマイク・マンゴールド、ハンネス・アルヒ、ポール・ボノムの3人だけで、彼らはタイトル獲得数計6回を誇っている。つまり、ソンカは超一流の仲間入りを果たしたのだ。

ウィーナー・ノイシュタットで勝利したソンカは総合首位に立った。シーズン残り2レースとなった今、彼は総合2位マット・ホールに6ポイント差、総合3位マイケル・グーリアンに9ポイント差をつけている。ソンカは昨シーズン終盤もポイントリーダーの座にいたが、最終戦のファイナルフライトでタイトルを失った。つまり、ソンカは敗北の痛みを知っているわけだが、今シーズンのソンカは平常心を維持しているように見える。3連勝の偉業を達成したあともソンカは冷静だった。「3連勝は大きな成果で、非常に満足している。レースを楽しめた。全パイロットが素晴らしいフライトを見せたのでタイトなレースになった。観客のためには良かった」

今シーズンのソンカはアップダウンを経験してきた。2戦連続失格処分となったシーズン序盤から見事に立て直したソンカだが、第6戦ウィーナー・ノイシュタットは特に素晴らしいレースだったようだ。「自宅で見直したくないレースがいくつかあるが、今回のレースは家族と一緒にゆっくりと見直したいものになるだろう。ファイナル4は特にタイトで、痺れる展開だった」

カザン:ソンカが優勝 室屋は8位

ソンカはカザン入りしてからパーフェクトなラインを見出すのに苦労していたが、決勝レース日の初戦ラウンド・オブ・14で最適解を見出すと、そこから攻勢に転じて一気にファイナル4まで進出した。4番手として登場したソンカが優勝するためには、マイケル・グーリアンが記録していた52.238秒を上回る必要があった。

最初のスプリットタイムこそグーリアンを下回ったソンカだが、バーチカルターンをパーフェクトに攻略するとグーリアンのタイムに迫り始め、折り返しのスプリットタイムでは0.375秒上回ることに成功。その後、再びグーリアンにリードを許したが、最後は彼を0.115秒上回るタイムでフィニッシュし、グーリアンを2位に退けて優勝した。

ファイナル4の1番手はカービー・チャンブリス(*1)で、いきなり52.304秒の好タイムを記録。2番手で登場したグーリアンは、チャンブリスにリードを許す展開を強いられたが、最後は0.181秒上回って暫定首位に立った。

 

25 - 26 8月

ウィーナー・ノイシュタット:ソンカが3連勝 室屋は2位

ファイナル4に進出した4人全員が0.8秒以内にひしめく展開となった第6戦ウィーナー・ノイシュタットは、Red Bull Air Race史に残る大接戦のひとつとなった。まず、1番手で登場した室屋がプレッシャーを感じさせないフライトでこの時点でのこの日最速となる59.324秒をマーク。2番手のソンカが室屋のタイムを上回るのは難しいように見え、実際、全てのスプリットで室屋に遅れていたが、最後のバーチカルターンから室屋に追いつき、日本のエースを追い抜いてフィニッシュゲートを通過した。

 

3番手は、キャリア2回目のファイナル4進出となったミカエル・ブラジョー(フランス)が登場し、彼もまたクリーンでスムーズなフライトを披露したが、経験豊かな室屋とソンカを上回ることはできず、ペナルティはなかったものの1分00秒088で終わり、最終的に4位でレースを終えた。尚、第6戦ウィーナー・ノイシュタットは、シーズン初の「ファイナル4でペナルティが記録されなかったレース」となった。

 

15 - 16 9月

カザン:予選はドルダラーが首位 室屋は5位

ドルダラーに続く2位で予選を通過したのはマイケル・グーリアン(米国)だった。1本目は54.699秒と大きく出遅れたグーリアンだったが、2本目で集中し直してタイムを2秒近く縮めることに成功。ドルダラーからわずか0.205秒遅れの好タイムで初日を終えた。

2017シーズンからカザンで安定したタイムを残し続けているフアン・ベラルデ(スペイン)が52.969秒で3位通過を果たした。予選で53秒の壁を突破できたのはベラルデまでの3パイロットだけとなった。ベラルデに続く4位には、マスタークラス5戦目のルーキーパイロット、ベン・マーフィー(英国)が入った。マーフィーは決勝レース日のラウンド・オブ・14で、予選11位のペトル・コプシュタインと対戦することになった。

25 - 26 8月

歴代最多勝パイロット ランキング

歴代1位:ポール・ボノム(19勝)

3度のワールドチャンピオンを獲得したポール・ボノムがこのランキングのトップを飾るのは当然だ。英国出身のボノムは、2003年の初開催時からRed Bull Air Raceに参戦した。のちに史上最も成功したパイロットとなるボノムだが初優勝は遅く、母国レースの2006シーズン第7戦ロングリートまで待たねばならなかった。

しかし、その後のボノムはアンストッパブルで、2007シーズンに3勝を挙げてマイク・マンゴールドに次ぐ総合2位を獲得すると、2008シーズンも総合2位を獲得。2009シーズンと2010シーズンにはワールドチャンピオン連覇を達成した。再開後の2014シーズンは総合3位で終わったが、2015シーズンに復活して3度目の王座を手に入れた。他の真のトップアスリートと同様、ボノムも絶頂期に現役を引退し、Red Bull Air Race史上最も充実したキャリアに幕を引いた。

 

2018シーズン最終戦開催地はテキサス

テキサスは全てが巨大な州として有名だが、この州のフォートワースに位置するモータースポーツのメッカ、テキサス・モーター・スピードウェイが、Red Bull Air Race最大のバトルの舞台になることが決定した。2日間を通じてスリリングなアクションが展開される、1周1.5マイル(2.41km)のオーバルトラックの内側に設置されるレーストラックは、世界を代表するパイロットたちとワールドチャンピオンの称号を賭けたラストバトルに相応しい舞台だ。

 

テキサス・モーター・スピードウェイはNASCARとインディカーの開催地として有名だが、このサーキットは2014シーズンと2015シーズンのRed Bull Air Raceをホストした経験を持つ。3度目にして初の最終戦開催となる今年は、米国人ファンがこのサーキット伝統のカウボーイハットをかぶって表彰台の頂点に立つホームヒーローの姿を目にできる可能性がひときわ高い。ワールドチャンピオンを2度獲得した経験を持つ地元テキサス出身のカービー・チャンブリスは常に優勝候補のひとりに数えられており、マサチューセッツ出身のマイケル・グーリアンも前半4戦全てで表彰台フィニッシュを記録するというキャリアベストのシーズンを送っている。

17 - 19 11月